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プレスリリース

トランザクションレベル設計のリファレンスとなるTLモデリングガイドをリリース

  (2008/1/18)

株式会社半導体理工学研究センター(略称:STARC 社長:下東勝博)は、電子機器のシステム設計で用いるトランザクションレベルモデル(TLM)の記述規則などを規定したガイドラインを開発し、「TLモデリングガイド」として一般にリリースします。これにより、システム設計とLSI設計のインターフェースの円滑化やEDAツールに依らない設計メソドロジを実現することが可能となります。

電子機器開発者のLSIに対する大規模化・高機能化の要求によって、従来のRTLベースの設計手法では解決できない設計課題が顕在化してきました。
この解決策としてトランザクションレベル設計技術が登場し、アーキテクチャ検証やソフトウェア/ハードウェア協調検証など重要な検証が、設計初期で実施できるようなってきました。
STARCでは、システム設計から実チップ実現に至る一連の設計工程で利用する「標準的メソドロジ」の確立のため、設計技術の標準や推奨設計ルールなどを「業界のベストプラクティスに学んで」定めています。(*1) この度、その一環として、TLMを用いた標準的なシステム設計メソドロジの確立に向けて「TLモデリングガイド」を定めました。
本ガイドはTLMのリファレンスを示すために3つの標準化(抽象レベル、モデル構造、通信API)を行ない、これに沿ったモデルの例題記述やモデルの設計手順を記載しています。
TLMのリファレンスを示すことにより会社やツールへの依存性をなくし、LSIベンダーフリー、EDAツールフリーなTLMの流通、電子機器開発者とSoC設計技術者の間での設計情報の共有を進め、TL設計の適用拡大をはかります。

本ガイドは、STARC11社の有識者による半年間のレビューを経て、半導体業界のベストプラクティスを凝縮したものです。STARCは、このガイドブックを広くオープンに提供します。 そして、システム設計手法に関心のある方々の積極的なご支援・ご参加を頂いて、本ガイドのアップデートを行って参ります。
ガイド作成に携わった高位設計開発支援委員長の株式会社東芝の西尾誠一氏は、「本ガイドは、NECエレクトロニクス、OKI、ルネサステクノロジ、ソニー、東芝のTL設計における最新の技術とノウハウをまとめ上げたものです。本ガイドに沿ってモデリングの標準化が行なわれることにより、TL設計の実製品への適用が広がることを期待しています。」とコメントしています。
また、メンター・グラフィックスではSTARCモデルの適用評価を行ない、同社のDesign Creation and Synthesis Divisions、General ManagerのSimon Bloch氏は「メンター・グラフィックスでは、STARCの通信APIを今後サポートしていき、弊社のツールにおいてSTARCのモデルが半導体大手11社にて支障なく動かせるようにしていきます。」とコメントしています。
標準化に携わった標準化支援委員長の株式会社東芝の金原健一氏は、「半導体業界だけでなく、電子機器メーカのシステム設計者の方々にもTLモデリングガイドが利用されることにより、システム設計者とLSI設計者間の協業が一層拡大することを期待しています。」とコメントしています。

EDSF2008では、STARCブースでの展示や出展者セミナで、本ガイドを紹介します。
STARCのHP(下記)から、電子情報(PDFファイル)をダウンロードすることができます。また、日本語版の書籍の購入も可能です。
http://www.starc.jp/tlmg/index-j.html (日本語用)
http://www.starc.jp/tlmg/index-e.html (英語用)

*1:STARCの制定した技術標準・ガイドブックなど
    1)RTL設計スタイルガイド
    2)STIL活用ガイド

メンター・グラフィックスについて
メンター・グラフィックスは、EDA(Electronic Design Automation)のテクノロジ・リーダーとして、高性能な電子機器を短期間でよりコスト効率よく開発するためのハードウェア及びソフトウェアのソリューションを提供しています。ますます複雑化する基板及びチップ設計の世界でエンジニアが直面する様々な設計上の課題を克服するための革新的な製品およびソリューションを提供します。メンター・グラフィックスは業界で最も幅広いクラス最高の製品ポートフォリオを有し、EDAベンダーとして唯一組込みソフトウェア・ソリューションを持っている企業です。メンター・グラフィックスについての詳しい情報は http://www.mentorg.co.jpをご覧ください。

(株)半導体理工学研究センターについて
(株)半導体理工学研究センター(STARC)は、半導体関連技術の国際競争力強化を目指し、日本の主要半導体メーカ11社*の出資で設立(1995年12月)された半導体設計技術の研究開発機関です。出資企業(クライアント)からの委託を受け、半導体メーカーのニーズに先駆けた半導体技術の先行研究開発を、産業界・大学・公的研究機関等との連携し推進しています。また国内外のパートナー企業(EDAベンダー、設計ハウスなど)とも共同研究開発を行っています。研究開発成果は、出資企業へ移転しその事業に寄与している他、技術標準として公開、あるいはパートナー企業へライセンス供与して製品化し、半導体業界で広く活用されています。
http://www.starc.jp/

*STARC株主11社
富士通株式会社  松下電器産業株式会社  NECエレクトロニクス株式会社  沖電気工業株式会社  株式会社ルネサステクノロジ  ローム株式会社  三洋半導体株式会社  セイコーエプソン株式会社  シャープ株式会社  ソニー株式会社  株式会社東芝