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プレスリリース

STARC、同社のSTARCAD-CELメソドロジ向けのバラツキ考慮タイミング解析ツールにシノプシスのPrimeTime VXを採用

  (2008/1/21)

〜シノプシスとSTARCが、65nm以降のプロセス・テクノロジで発生するバラツキに対応した設計を可能にするため現実的で信頼性の高い設計手法の確立で協力〜

2008年1月14日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体の設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、株式会社半導体理工学研究センター(以下、STARC)が、65nm対応のシノプシス・ベースSTARCAD-CELメソドロジの一部としてシノプシスのスタティスティカル・タイミング解析サインオフ・ソリューション PrimeTime VXを採用したと発表した。PrimeTime VXは、業界標準のスタティックタイミング解析(STA)サインオフ・ツールであるシノプシスのPrimeTimeをベースに開発されたソリューションであるため、STARCはPrimeTimeを用いていくつかの革新的な手法の有効性を確認した上で、既存の設計フローにスタティスティカルSTA(SSTA)技術を組み込むことができた。この結果、STARCとシノプシスの顧客企業は、投資効果を最大化するのに最も適したPrimeTimeベースのSSTAサインオフ・ソリューションを活用することができるようになり、過剰な設計マージンを削減することができるようになった。

STARC 執行役員開発第1部長 西口信行氏は次のように語っている。「当社のメンバー企業各社は、バラツキを考慮した設計解析とサインオフを達成するために、解析精度、設計フローへの組み込みの容易さといった点で様々な要求を持っていました。多岐にわたる評価の結果、当社はシノプシスのPrimeTime VXを採用することに決めました。PrimeTime VXは、65nm以降のジオメトリで発生するバラツキに対して、柔軟性が高く、包括的かつ革新的なソリューションを提供してくれるからです」

これまで用いられてきたSTA技術では、特定のプロセス/電圧/温度(PVT=Process/Voltage/Temperature)のコーナーケースについての解析が限界だった。そのため設計者は、ダイ間やダイ内部で発生するバラツキによるデザインへの影響を未然に防止するため、多くの極端なPVT コーナーケースを解析し、それぞれのケースに対して個別にオンチップバリエーション(OCV)ガードバンドを設定しておく必要があった。SSTAは、統計的(スタティスティカルな)手法を用いることによって、このガードバンドとコーナーケース解析作業を最小化できる新しいテクノロジである。他社のSSTA ソリューションとは異なり、PrimeTime VXの場合、設計者は業界標準ツールとして活用してきたPrimeTime、それを組み込んだ設計フロー、その活用ノウハウといった資産をそのまま有効利用することができる。

STARC は、65nm SoC開発に用いられているプロダクション・ユースの設計フローにSSTAソリューションを組み込むために、PrimeTimeとPrimeTime VXが提供する豊富な機能を活用し、3つの現実的なテクニックを適用した結果を判定した。一つ目の手法は、PVTコーナーケースに対するOCV解析を改善するためにPrimeTimeのロケーション・ベースのマージン設定機能を用いる方法である。二つ目は、コーナーベースのSTAとSSTAを組み合わせる方法、三つ目は、全てのバラツキの解析にSSTAを適用する方法である。

PrimeTime VXにより、STARCは、設計者がこれらの三つの手法がもたらす開発コストと成果を比較して最適なものを選択できることを確認できた。すなわち、ライブラリ・キャラクタライゼーションと新しいフロー・インフラにかかるコストと、精度向上のトレードオフである。この柔軟性により、設計者は、どういうデザイン・スタイル/プロセス/コスト要求の下での開発であろうと、最適なSSTA手法を適用して設計品質を向上し開発期間を短縮できる。STARCは今回の成果を2008年1月24日〜25日にパシフィコ横浜で開催されるEDS Fairに出展する日本シノプシス・ブースのステージで発表する。

シノプシス プロダクト・マーケティング担当副社長のBijan Kianiは次のように述べている。「65nm以降のプロセスで発生してくるバラツキに対処するためには現実的な解決方法が必要になります。当社とSTARC様の協業の成果が示すとおり、PrimeTime VXは実績のあるSTAソリューション基盤上に組み込める唯一のツールであり、採用が容易で柔軟性が高く、バラツキを考慮したサインオフを実現できます」

STARCについて
株式会社 半導体理工学研究センター(STARC)は、日本の主要半導体企業の出資によるコンソーシアムであり、最先端のSoC設計メソドロジの開発をミッションとしている。詳細な情報は、http://www.starc.jpより入手可能。

シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、IC設計向け電子設計自動化ソフトウェア(EDAツール)の世界的リーダーである。最先端技術を用いたエレクトロニクス・システムやICの設計プラットフォームと検証プラットフォーム、製造容易性と歩留まり最適化のためのソリューション、および設計資産(IP)やデザイン・コンサルティング・サービスを世界中のエレクトロニクス市場向けに提供している。これらのソリューションにより、複雑なICおよびエレクトロニクス・システムの開発と製造を実現する。広範囲にわたるソリューションを通して、パワー・マネージメント、歩留まり確保までの期間短縮、システムレベルからシリコンまでを網羅する総合検証など、設計者と製造者が今日直面している重要課題に対応している。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジアなど60ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。